輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

縦書きチェックライター

チェックライターは、大きくて重いし、形状面でも重ね置きができない等
入手しづらいものです。

あと、形があまり変わらないというのもあり
今までノーチェックだったのですが、
先日の事務用品展で一つ手に入れてから
少し興味が出てきたところです。

そして先日、ちょっと気になったチェックライターがあったので
入手してしまいました。

イメージ 1


これです。
興味が出てきたとはいえ、チェックライターをたくさんはいらないので
どうせなら特徴のあるもので
日本製なら漢数字がいいなと思っていたら、これが目に留まりました。

イメージ 2

イメージ 3


イメージ 4


SUNというブランド名ですが、それ以外情報がなく
メーカー名や時代などわかりません。

イメージ 5

単位は億から銭まで。

文字はちゃんと打てるのかしらと思い、やってみることに。

・・・と、
あれ、これ縦書き用だ。

普通チェックライターは、1文字づつ、左にずれていくのですが、これはスライドする機構が
縦についています。

イメージ 6


ここです。
写真左上の金具を手前に引き寄せ、紙を挟んで動かすと
一文字打つごとに上にずれていきます。

買うときは全然気づきませんでした!
これはなかなか面白いものです。

さて、小切手の金額が縦書きだったのはいつの時代だ?

調べてみたがわかりません。
戦前だとは思うのですが、
明治時代から横書きの帳簿はあったしいつだろう。。。。

そこではたと思い出したのは、、、

「うちに、縦書きの小切手があったじゃないか!」

はい、これです。大正時代の小切手、本物です。

イメージ 7

立派に縦書き!
しかも金額がブランク!

まるでこのチェックライターのテストの為にうちに来たかのようではないですか!
スゴイ偶然ですね。
本とにたまたま2か月ほど前に入手しました。

さっそくやってみましょう。
もちろんこれに直接なんてできないので
コピーを取って試します。

普通にやると薄くて見えないので
カーボン紙を噛ませてゴツンゴツンと数字を打ちました。

イメージ 8

出来ました!
これ、文字の大きさとかも
この小切手にピッタリですね。
もっとも大体規格があって大きさはそろえられていたのでしょうが。

イメージ 9


ちなみに明治時代の領収書で縦書きのものを持っています。

ということは、明治から大正時代にかけて
こういった証票類は縦書きと横書きが混在していて
昭和以降は横書きメインになっていったのではないでしょうか。

そうすると、このチェックライターも大正時代くらいの物でしょうか。

大正時代の資料を見るとき、同じものが載っていないか、
ちょっと気を付けてみることにします。