輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

ペリカンの画鋲

ペリカンの画鋲を入手した。すでに持っているのとは違うタイプだ。

 

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画鋲の頭の部分を一部切り出して針にしている。

欧米によくあるタイプだ。

 

入っていた箱もアンティークなデザインのラベルの貼られており、よい感じだ。

 

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中に「55」と書かれた紙片が入っているので、数えてないが55個入っているのであろう。

小さいものは、「何とか手に入れたが、1個しかない」ということが結構あって

無くしてしまわないかが心配になるのだが、これだけあると箱ごと行方不明にならない限り大丈夫だろう。

 

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時代はいつ頃だろうと思ってカタログを確認すると

1928年のカタログに掲載されているものが

同じ物と思われる。

 

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大体95年前になる。

でもパッと見た感じ、画鋲自体の錆びもほぼなく、とてもきれいな状態。

 

ペリカンの画鋲と言えば、金色でとても細かいマークと文字が彫り付けてあるものがあるが、それより今回入手した画鋲は一回り大きい。

ペリカンの画鋲は、見た目のきれいさもあるが、

どちらの画鋲もこの小さな面積の中にひなが4羽のペリカンマークだけでなく

「Gunther Wagner」という文字まで刻む頑張りすぎなところが

とても好きだ。

 

このタイプの画鋲があることは知っていて、探してはいたものの

見つかって、手に入るなんてとても運が良い。

 

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三越 学用文具製作実演会

忙しくてバタバタしていたら、前回から4か月近くたってしまった。

うーん、今までで最長のブランクだ。

間が空くと、構えてしまって次のハードルが高くなっている気がするが、あまり気にせず行こうと思う。

 

今日は昭和10年頃に三越で開催されていた「学用文具制作実演会」というイベントについて。

 

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どうやら三越のイベントスペースで、文房具を作る実演会を行ったというイベントのようだ。機械化が進んだ今では実現が難しいイベント、当時でもできるのかという声はあったようだが、何回にわたって実施されたようだ。

 

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会場案内図を見ると、三菱鉛筆(当時は真崎鉛筆)やパイロット(当時は並木万年筆)などの今でもおなじみのメーカーのほか、ソロバンやインキ、ノートなどいろいろな文房具メーカーが出店していたことがわかる。

 

会場では、文房具を作る過程の案内と共に、実際にを製造する道具を持ち込んで実演していたようだ。

 

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二色のシャープペンシルなどこの時代ならではのアイテムも面白い。

 

かなり前にこのイベントがあったことを知り、この資料をずっと探していたのが

先日やっと手に入った。

 

 この実演会は何回か渡って開催されたが、私が最初にこの実演会の資料を入手したのは、2013年2月だった。その時見つけたのはこれ。

 

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厚手の紙に押されたスタンプで、よく見ると「三越製作実演記念」とある。

ただ、当時はそれがどういうイベントかもわからなかったし、このスタンプのことや「三越製作実演会」というイベントのことも忘れていた。

 

だが、昨年これを入手したのだ。

三越学用品文具製作実演会の資料を探していて見つけたものだ。

 

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中を見ると、9年前に見つけたバラバラの紙に押されていたスタンプと同じスタンプが、並んでいるではないか。

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「これってあれだ!」と一人テンションが上がった。

すっかり忘れていた文房具のスタンプの全容が約9年の月日を経て

判明したわけだ。

 

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古い文房具を集めるに当たって、なんだかわからずに

とりあえず入手しておくこと多い。

そのまま何も判明しないこともあるし、今回のように月日を経て急に何かとつながることもある。

 

モノを集めていると、こういうことが、ちょっとした謎解きの答えを見つけたようで楽しいのだ。

 

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 *このページのスタンプは入手できていなかったが、カニや蝙蝠など図案が面白い。

 

この時のスタンプ帳の表紙やスタンプの文字をよく見ると、「第三回目」で「昭和11」年とある。

最初に紹介した冊子が昭和10年なので第二回だろう。

 

そして、少なくとももう一回開催されている。

 

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このイベントについての資料を探し始めたときに

見つけたのがこれ。

文房具のイラストや情報があるかと思ったのが、軍事色が強く入手した当時は残念な気持ちになったが

このイベントについての資料が集まってきた今にしてみると

これはこれで貴重な資料だ。

 

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第何回まで開催されたかは不明だが、

少なくとも第一回目の資料はまだ入手できていない。

 

引き続き探していこう。

 

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バラバラの手帖~骨董市にて~

よく行く骨董市のよく立ち寄るお店で、旧家から運び出してきたままの引き出しがあった。中には種々雑多な紙が入っている。

 

ガサゴソガサゴソ。。

 

これを発見。

 

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マーブル加工の縦長の紙である。

手の上に乗せると、指の先が少し出るくらいの大きさ。

完全な四角ではなく片側の角が丸い。

 

これ、手帳だな。しかも古い。

 

引き出しは、持ち出してきたままの状態。

他の部分もこの中にあると見た。

 

 

ガサゴソガサゴソガサゴソ。。。

 

「なんかあった?」

「この紙。これほかの部分もないかなぁ。」

「その家の人が捨ててなければ、その中にあるんじゃない?」

 

あった。これだ。

 

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片側は白いけど、反対面はマーブルだ。

この白い側のマーブルがはがれたのがさっきの紙だな。

これ、小口が金ぴかですごいきれいだな。いいモノなんだろうな。

 

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あと、外側があるはずなんだけど。

 

ガサゴソガサゴソガサゴソ。。。

 

あれ、マーブルの紙がもう一枚出てきた。どこがはがれたんだ?

外側見つけないとわからないな。

 

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再びガサゴソガサゴソガサゴソ。。。

 

あったー!

 

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これこれ。

表紙は革か。やっぱりいいものだな。

いやしかし、マーブルの紙がほんとにきれい。

 

 

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え  っと、マーブルの紙が2枚あるのは、、、

あ、わかった。

本体の表紙が、白いところにマーブルの紙が貼ってあるのではなく、

マーブルの紙を裏表貼り合わせたものが中表紙のようになっているんだ。

 

こういうこと↓

 

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よし。わかった。これならうまく張り合わせれば復活できそうだ。

 

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とりあえず組み合わせて挟んでみた。

 

 

なぜ紙一枚見て手帳だとわかったかというと、

福沢諭吉が海外から持ち帰った手帳によく似てるのだ。

福沢諭吉が持ち込んだのが日本の手帳の始まりらしい。)

 

福沢諭吉が持ち帰った手帳は、福沢諭吉全集19巻に全ページ紹介されている。

白黒写真ながら、見返しのマーブルや縦長の形が印象的で記憶していた。

 

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改めて見ると、縦長の形とマーブル模様は近い感じだ。

鉛筆を指す場所と、表紙に金枠の飾りがあるところが違う。

私が見つけたものは時代的にはおそらく明治から大正頃のもの。

 

 

うん、掘り起こして完品になったのがうれしい。

この手帳自体いいもので、見た目もきれい。

 

 

さて、ここまで見ていただいて、写真で違和感を感じませんでしたか?

 

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そう。鉛筆の飛び出し方が普通じゃない。

 

実はこれ鉛筆がこの位置で固まってしまっていて、

推しても引いてもびくともしない。

(折れると嫌なので、そんなに頑張ってないけど、、)

 

 

これ、素敵な鉛筆が刺さっているのに。

 

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「SWAN PENCIL」という文字とスワンのマーク。

十中八九スタビロの手帳用鉛筆。

 

スタビロ好きなので、この鉛筆だけでも十分ラッキー。

 

でも、でも、

外れない~!!

 

なぜ無理やり差し込んだ、元の持ち主よ。

せっかく手帳が復活できても、この中途半端に刺さっている鉛筆のせいで

どことなく締まりがないし、保管も難しくなってしまっている。

 

これ温めたりしたら、皮が柔らかくなって抜けるとか

何か方法ないのかな。

 

このちょっとが何気に悔しい。

 

 

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怪しい物体入り組み合わせ文具

可愛らしい組み合わせ文具を入手した。

 

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OWL印は坂商店というところの商品だ。

ちなみに私はOWL印のホッチキスと鉛筆削りも持っている。

 

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この組み合わせ文具は、クレヨンの図柄から見ると戦前の昭和10年代半ばから後半くらいだろう。

組み合わせ文具はいろいろ持っており、特に百貨店のものが好きだが、

おおよそ同じ時代のもので、中に入っている文具も大差なくても

これと比べると百貨店の組み合わせ文具の方が、

高級に見えるのが不思議に感じる。

箱の違いだろうか。

 

 

ところで、この組み合わせ文具の中で気になるものが一つ。

 

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この下の部分に貼っている茶色い物体は何だろう。

 

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細長い箱の半分くらいのところに。茶色いねばねばした物体がある。

セロファンに包まれているようだが、

溶けてくっついているようだ。

 

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この形と、通常組み合わせ文具んの中に入っているものを考えると

おそらくこれは消しゴム、

それも練り消しが劣化してこうなってしまったのではないかと思われる。

 

セットの中には短い鉛筆と鉛筆ホルダー、キャップも入っていたので、

サイズなどからしてもこの細長い箱に一緒に入っていたのだろう。

 

 

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この練り消し(多分)はどこのものだったのだろう。

メーカー名やロゴマークなど見たかったな。

 

とにかく、組み合わせ文具も古い消しゴムも多数見てきたが、

ここまで悲惨な状態になったものは初めて見た。

 

というか、この状況で残っていたことが

ある意味貴重と言える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軍用チョーク「ますらを」日本ノート学用品株式会社

軍用チョークが一つ増えた。

今回手に入れたのは、「日本ノート学用品株式会社」(現日本ノート株式会社)の製品だ。

 

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以前偶然に軍用チョークというものがあることを知って依頼、見かけると入手してきており、今回が持っているものとしては4種類目、過去に手に入れて譲ったものも含めると5種類目の軍用チョークとなる。

 

日本ノート学用品株式会社は、名前に学用品と付くが元は日本で最初に学習帳を作った鐘美堂の流れをくむ会社なので、ノートの印象が強く、チョークというのが意外な気がした。

 

 

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ラベルにははっきりと「軍用」「図上戦術」と記載されている。

 

裏面には「●●地図用チョーク」と一部読めなくなっているのが残念だが

おそらく戦術用とか軍用といった言葉が入っていたのだろう。

 

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中身は、他の軍用チョークと同じサーモンピンクと水色の細いチョークだ。

軍用チョークを見つけるたびに疑問が湧くのだが、このチョークの色と形は

軍の方で決めたのだろうか。

または、最初に作って採用されたものがこの形態で、

後続がそれに倣ったのだろうか。

 

 

 

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それからこのチョークを使うためのコンパス型のホルダーがあるのだが、

チョーク自体の太さがメーカーによって微妙に異なる。

ということは、ホルダーも各メーカーごとに作られていたのだろうか。

 

この辺りは気長に見ていると、そのうち謎ときにつながるような

モノや資料が出てくるかもしれない。

 

 

とりあえず、持っている軍用チョークを並べておこう。

 

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左からそれぞれ下記の通り。

HOMARE CHALK 武揚堂、地図を作っている会社、

T.K.CHALK 皆行社 軍隊の組織で軍装品の製造販売もしていた

不明

軍用チョーク ますらを 日本ノート学用品 ノート、学用品のメーカー

 

このほかに私の所有ではないが、チョークメーカーの日本理化学工業キットパスという軍用チョークもある。

 

複数の種類があることが次第にわかって来て、

そのこと自体に興味を覚える。

もう一つ気づいたのは、とりあえず今まで見つけた軍用チョークは

業界というか専門分野が重複していない。

 

偶然なのか、何らかの住み分けがされていたのか。

 

その辺もこれからウォッチしていくと

何かわかるかもしれない。

 

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過去に紹介した軍用チョークの記事

 

https://tai-michi.hatenablog.com/entry/16284292
https://tai-michi.hatenablog.com/entry/17652169
https://tai-michi.hatenablog.com/entry/17559906
https://tai-michi.hatenablog.com/entry/2019/12/22/133652
https://tai-michi.hatenablog.com/entry/2021/01/01/142419

 

★軍用チョークと無関係だが

連載 文房具百年、今月は前月に引き続き明治38年の業界紙を紹介しています。

こちらもよろしく。

https://www.buntobi.com/articles/entry/series/taimichi/014473/

 

 

 

漢数字の回転印

漢数字の回転印が前から欲しかったのだが

なかなか状態のいいのがなく、

今まで持っていなかった。

 

先日骨董市で、良さそうなのを見つけたので買ってきて、

KURE556とハンドクリームでヌルヌルにしてしばらく放置したら

ちゃんと回転するし、ゴムも元々あまり劣化していなかったこともあり

危なげない感じになった。

 

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よく見ると単位など見慣れない字があり面白い。

早速捺してみると、字体が角丸で可愛らしい。

 

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列ごとに数字以外の文字が少しずつ違うのだが、「千」という文字が3番目と4番目にしかなかったり、

打ちたい数字をうまくそろえるには少しコツがいるようだ。

 

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「四」「號」の丸っこい感じや「参」の小さな角みたいなものがチクチク出ているところが、レトロな感じでいい。

 

 

最後の列は単位なのだが、読めない漢字もあった。

 

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「磅」 これ、ポンドだって。

へええ。

 

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「瓩」これはキログラムだそうで。

全然読めない。

 

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「詰」ってなに?

と調べたが出てこない。

多分文字のままの「セット」みたいな意味かと。

 

この回転印、

メーカーも何も情報がなくていつに時代のものかがわからない。

ポンドなど海外の単位に漢字をあてたのは明治時代だが、

いつまで使われていたのだろう。

 

大体戦後になるとカタカナに変わった感じかな。

するとこれも多分昭和10年代とか

それくらいのものではないかと。

 

勘だけどね。

 

 

 

 

 

 

さくら井製? 極小レターセット

とても小さなレターセットを見つけた。

 

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京都のさくら井のものだろうか。

どれくらい小さいかというと手のひらに乗るくらいの大きさだ。

 

ピンセットと比較すると小ささがよくわかるだろう。

 

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便箋もちゃんと入っている。

 

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こんなに小さいのとにとてもきれいに作ってあり、

手仕事によるものだろうが

ただただ感心するばかりだ。

 

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他にも和綴じのノートセットが一緒にあり、そちらもとても精巧に作られていた。

 

可愛いなぁ。

想像を超える小さなものってそれだけで可愛く感じてしまう。

 

 

そういえば、ブログの更新が随分久しぶりになってしまった。

仕事が忙しいところに、夏バテなのかパワーも出なかったので無理しないことにした。

そして間が空くと、次に書く時に辺に力が入ってしまいがちだが

そうするとますます書きづらくなるので、長く間が空いてしまった後は

むしろ軽めにさらっがいいようだ。

 

いろんな意味で無理しないようにしたい。

みなさんもまずは元気で。