***12/7 回天の説明を修正しました***
私はいつもぎりぎりです。
毎年元旦に届く再遅タイミングに挑戦するかのように。
どうせ書くなら早く書けばいいんですけどね。
少し前に星名刺・星はがきの見本を入手したのですが、
その中に年賀状見本が入ってました。
本日は昭和14年お正月用の見本をご紹介。
・・の前に、昭和14年用、ということは
この見本が作られた昭和13年はどういう年だったのか。
勉強不足なので、素直にインターネット検索に頼ると
日中戦争の最中ですね。
5月に国家総動員法施行されており
10月には日本軍、広東占領、武漢三鎮占領などもあります。
(参照 Wikipedia)
それでは見本を。
このくらいの時期の紙ものの見本ですと
デザインが素敵!で紹介することが多いのですが、
今回ご覧いただきたいのは、見本で使われているダミーの差出人名です。
「民族 発展」っていったいどんな名前ですか。
最初名前だと思わなかったのですが、
この位置は名前だ、ということに気づき、
最近「キラキラネーム」という言葉をよく聞きますが
昭和13年のキラキラネームですかね、これ。
ということで、結構数もあるのですが、もうざざーっと
ご紹介していきます。
「聖職 貫徹」さんです。
名前だけでなく、文面も当時をよく表していると思います。
記録としても興味深いです。
「長期 赫吾」さん
「ちょうき かくご」と読むのでしょうか。
「東亜 回天」さん
東亜は東アジアを指す言葉ですが、
大東亜戦争を連想させるので、最近は違う意味合いにしている、、、
とWiki先生のご説明です。
回天は人間魚雷のことかと思いましたが
もとの意味としては「時勢を一変させること」、「衰えた勢いを盛り返す」となるそうです。
苗字(?)が東亜なので魚雷のことではなく
「自制を一変させること」の意味ととる方が適していますね。
(12/7補記修正)
第二次世界大戦までは良く使われていたようです。
「従軍 師足」さん
皇軍連勝の表記がよく出てきますが、
10月の広東、武漢三鎮占領の後くらいに作っているのでしょうか。
「長木 建設」さん
日中戦争期の「長期建設」のことですね。
「凱歌 奏素」さん
「目的 達也」さん
このくらいだと戦争色が多少薄いですね。
この名前だけ見た場合だと、一見わからないというか。
読み方は「尭民」ぎょうみん でしょうか。
「十五」は「じゅうご」→銃後かな
まだまだ行きます。
「應召 願人」さん
いみはわかりますが、読みはどうなるんでしょうね。
「がんと」さん?
「國野 千柄」さん
留守宅というのに暗に戦争を感じます。
「羽社 軒正」さん
これは刺しているところがよくわからないのですが
当時ですと誰でもわかる何かがあったのでしょう。
「國柵 翼」さん
「國策」ですね。他の名前もそうですが
かなり直球ですが、多少名前らしく?ひねってあるところが
面白いです。
あとこのデザイン自体がシンプルでかっこいいです。
文字がないとこんな感じです。
続きましては
「統制 的謳」さん
もう読めないというか、そもそもがんばって読む必要がないなと
ここにきて気付いた次第です。
「堅忍 持久」さん
戦時中キラキラネームのご紹介は以上です。
おつきあいくださってありがとうございました。
星はがきさん、ダミーネームを一つ一つ違うものにしているところに
こだわりを感じます。
この時代、各社の見本がこんな感じだったのでしょうか。
それから、文章や発送者の住所氏名の記載のないデザインもありました。
特に時代の特徴が出ているとは思いませんが
個人的に好きです。
赤の色合いと質感が
同時の印刷の雰囲気が出ています。
あとこれ。
すっぱりと思い切りの良いデザインだと思います。
この見本は殆ど文章も入っている見本で、
文字梨は4種類だけでした。
(紹介していない1種類は、まぁ普通なので割愛します)
最後に、最近古いはがきの切手を貼るところのデザインが
少し気になっています。
それでこの見本のデザインを見てみましょう。
なかなか可愛らし文字とデザインです。
話はそれますが、このデザインだけで素敵なものを集めちゃいそうになったのですが
一応今のところ手を出さない方向です。