輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

翁印 封筒見本

ブログに書いたつもりが書いていなかった、
そんなものがゴロゴロとありまして。

「翁印 高級書翰筒」見本帳

これもその一つです。
入手したのは1年以上前で、その後イベントなどで展示をしたので
すっかりブログでも紹介したつもりになっていました。

カタログ関係はかなり優先して入手しているのですが
現物がくっついている見本帳は特にがんばってしまいます。

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こんな感じで封筒の実物の見本が延々と張り付けられています。

単純な線だけの柄なのに
色合いや質感からおしゃれな雰囲気が漂ってきます。

形はどれも大体同じですし、大きさも今の封筒と変わらない感じです。
それぞれ品名が印刷されています。

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白封筒は帯の字体がいい感じです。
封緘部分のエンボスも今の封筒には見られないつくりです。

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中に「新京」という名前の封筒がありました。
「新京」は満州国の国都(首都)、長春のこと。

それを指しているとは限りませんが、
満州の「新京」を指しているのだとしたらこれは戦前、昭和10年代の見本帳でしょうか。

この見本帳の時代についてオキナさんに問合せをしてみたのですが
わかる方がいなかったそうです。
お忙しいところ、お手数をおかけしてすみませんでした。

表紙にはオキナさんの「翁」マーク。

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エンボスされているのですが、古本屋さんがパラフィン紙のカバーをかけてくれており、
それを外せず表から上手く撮れないので
裏側から撮りました。

表紙含めシミや汚れがあり、状態はよくありません。
でもとても貴重なものですし、
封筒一つ一つのデザインや質感は見ていて飽きません。


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こんな洋風の封筒や鉄道荷札などもあります。

高級な感じの封筒が多い中、ハトロン紙の封筒も
ちょっとレトロな帯をまとって後ろの方にちんまり載せてもらっていました。

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あと、「画仙紙」や「玉抄箋」でしょうか。おそらく白い紙の束の表紙だったと思われるもののサンプルもありました。


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最初は紙ものはあまり興味がなかったのですが
いつの間にか増えてきてしまったのです。

そんな紙もの文房具達をながめていたら
ふと展示をしたくなってきましたよ。

明治から昭和30年代くらいまでの紙もの文房具・・・
ノートや便箋、封筒、伝票、帳簿、名刺やラベル。。。ああたくさんありますね。

そんな紙文具を、大した説明も付けずにずらっと並べるだけの
怠惰な展示をしてみたいなぁと
思いはじめました。

表紙の絵柄やデザイン、形や紙質、ちょっとした工夫
そこに見える時代の変遷。。。

なかなか楽しそうだと思いませんか。