輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

万年カレンダー付き鉛筆キャップ

人間関係の中には、立ち位置というか力関係というか
バランスというものがあります。

人間関係だけでなく、あらゆるものに「バランス」はあるといえるかもしれません。
文房具と文房具のあいだにも
そんなバランスはあって、
そのバランスが悪いものには、結構惹かれます。

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こんなものを手に入れました。
タイトルからお分かりかと思いますが、鉛筆キャップです。

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全体はこんな感じ。
大きさは手帳用鉛筆より一回り大きい位の小さい鉛筆です。

鉛筆キャップというと、役割は鉛筆の芯を保護するための物。
あくまで主役は鉛筆だと思っています。

にしては仰々しい、というかエラそうというか。

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鉛筆も、キャップも情報がないのでわかりませんが、
だいたい80年くらいは経っていそうです。

雰囲気としてはイギリス製ですが
アメリカのオークションで入手しました。

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消しゴムもついています。
この消しゴムのカチカチ感と
金属の質感で大よその古さを想定しています。
(ようするにてきとーです。)

鉛筆キャップにこの大げさな飾り、
それだけで十分バランスが悪いのですが、
一番違和感を感じたのは別のところ。

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なにか刻印されていますよね。

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万年カレンダー付きの鉛筆キャップです。

曜日部分から上を回転させられるので、
いつまでも使えますよ、とごく単純な仕掛けです。

とは言え、鉛筆は(先端についている消しゴムも)
使うと減ってなくなってしまうのに、
それを保護するキャップが永遠に使える万年カレンダーの機能を備えているのは
バランスが悪いと思うんです。

主と従が入れ替わってしまったような。
「ウサギとカメ」のように、鉛筆が主役は自分だと思っていたら
キャップにやられちゃった、

そんなイメージがわきました。


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でも、さらに考えてみると
この鉛筆がなくなったら、同じサイズの鉛筆が手に入らない限り
キャップもお払い箱なので

結局は主と従はあってるんですかね。