輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

泉軸(Fountain Sponge) 三越呉服店のお客様は…

 
万年筆は集めていません。
 
なので、骨董市で万年筆や「Fountain Pen」という表記を見つけても
視線がキャッチ&リリースします。
 
先日、骨董市で目の端に「Fountain」という言葉をキャッチ、
そしていつものようにリリース・・・・・
 
「あれ、fountain ”PEN”じゃない…」
 
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Fountain Sponge ってなに?
よくみると三越のマーク付きです。
 
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箱を開けると…
 
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なんですか、これは?
ふたやネジになっているところを外すと…
 
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うーん、よくわかりません。
 
そこで目に入ったのが、箱の下にあった説明書。
この絵を見てなんだかわかりました。
 
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そう、ハンディタイプの切手濡らし、、、という感じでしょうか。
 
一番先端の部分に海面を入れ、軸の部分に水を入れると、
糊付きの封筒や切手を濡らすのにちょうどいい、という商品のようです。
 
 
これ、箱ごと残っていたからなんだかわかりましたが
説明書無だったり
パーツだけ出てきてもなんだかわからなかったと思います。
 
 
そもそもFountainってなんだっけ?
泉、とか湧水とかそんな意味でした。
 
この商品の名前は日本語だと何だろうと思ったら
説明書に「泉軸」とありました。
 
素敵な名前ですね。
ちなみに三越のマークが入っていますが、製造は「松山商店」となっています。
 
お値段は35銭のようです。(値段シールが若干読みづらい)
三越呉服店は1927年までなので、大正か昭和の初期の物ですね。
 
発想としては今のスティックのりに近いものだと思いますが、
三越マークがついているあたり勝手にこんなうたい文句を想像してしまいます。
 
三越呉服店のお客様は、封筒や切手を舐めるなんていたしませんのよ」