もう少し、マメに更新をしたいなぁとは思うものの、無理はせず、とにかく続けていくことが最優先だ。
先日骨董市で万年筆を購入した。
万年筆は、骨董市の中で最もよく見る文房具だ。
ボロボロのものから貫録のある(恐らくお値段も貫禄のあるだろう)ものまで、いくつかの店舗で見かける。
私はあまり万年筆には手を出さないようにしているが、先日ジャンク品として売られていたものが
とても格好良かった(そしてお値段もさわやかだった)ので、ちょっと買ってみた。
買ったのは3本だが、一番惹かれたのはこれだ。
初めて見るどっしりとした太い軸。(多分目にしているのだろうが、これまで見えていなかったのだろう)
ペン先にこのようなパーツがついているモノがあるのも、初めて知った。
後ろについているこれは印鑑だろう。何も彫られていないが、これは未使用だったのだろうか。
またはこの万年筆の持ち主は、ここを印鑑にせずに、別で持っていたのだろう。
軸には白鳥のマーク。スワン万年筆の製品だ。
雰囲気からすると大正から昭和初期くらいだろうか。
キャップもついていたが、違う万年筆のキャップのようで、サイズが合わず締められない。
それもあって激安だったので、文句はない。
一緒に買った万年筆のもう一つもスワンだった。
かなり使い込まれた感じで、軸のスワンもすり減っている。
これは大きさ、太さは多少太めだがまだ一般的なサイズだ。
とは言え、これもいい感じの重厚感がある。
あと、個人的な趣向だが鳥好きなので、スワンのマークを見ると、惹かれてしまうのだ。
この2本と一緒にあったものはちょっと変わっている。
お店の人は「つけペン」と言っていたが、、、
これスタイログラフィックペン、日本に最初に入ってきた万年筆「針万年筆」だろう。
(この写真のものが日本に最初に入ってきたものではない。「スタイログラフィックペン」という種類の筆記具が、いわゆる「万年筆」より先に入ってきたらしい)
後ろには細い金具があり、上下に動かすことができる。多分つまみやすいように、何か上からかぶせてあったのだろう。
そして金具を動かしても、先端から針先が出てきたりするのは確認できないが、
中にバネが入っており、かろうじてバネがまだ生きている感触はある。
先端は肉眼では見えないほどの穴が空いており、掃除をしているときに少しまとまった赤インクが出てきた。
ギザギザの所をつかんで回せば、先端がはずせる仕組みだと思うのだが、
どうにも動かせない。
古いものなので、壊してしまっては元も子もないとあきらめた。
クリップには「SCARF」と商品名かメーカー名かわからない表記があり、
どこ製なのかは全く分からない。
ただ本体が木製だ。
先端がはずせないので、中がどうなっているのか確認できないが、
木製というのは珍しいのではないか。
インクが染みこまないような加工が必要なはずだ。
もしかして、海外から入ってきたスタイログラフィックペンをお手本に、
日本で頑張って作ったものだろうか。
手がかりが無さ過ぎて何もわからないが、今までスルーしていた万年筆やスタイログラフィックペンに
ちょっと興味が出てきてしまった。
ちなみに、これまでも時々万年筆を買うことはあった。
セルロイド軸だったり、通常より小さいサイズだったりの「かわいい」系だ。
右3本が今回買ったジャンク品の万年筆。
左2本が以前買った小さめ万年筆。
もちろんこれだけではなく、他にも持っているが
今回のような「どっしり系」は買ったことがなかった。
このとても格好いい太軸のスワンと、謎のスタイログラフィックペンで
少し万年筆に興味が出てきてしまった。
私なりの万年筆の楽しみ方を模索してみようか。
そうそう、私なりといえば、私なりに試行錯誤中の「文具のとびら」連載「文房具百年」の最新稿UPされた。
「学習ノートとノートのようなもの」 http://www.buntobi.com/articles/entry/series/taimichi/007850/
学習ノートの話をしようとしているのだが、長くなりすぎて前後半に分割。前半はあまりノートの話をしていないが、
がんばって書きました。読んでね!!