コンパスは、このブログでもたびたび紹介しており、
今回の展示でも、一角を埋めています。
その中の一つのコンパスの広告を見つけました。
まずコンパスがコチラ。
そして見つけた広告がこちら。
ほらほら!同じでしょ!
特許番号も
12845号!
そしてこの広告がいつのものかというと
明治44年11月の「東京文具筆墨硯商報」
です!
現物があって、その広告が見つかったこともすごいけど、
その広告が100年以上前のものというのが
更にすごい!
ご縁ですねぇ。
ちなみにこの特許番号を調べると明治42年の出願・登録でした。
あれ、展示は「大正・昭和初期」では?
と思われた方。
「大正・昭和初期中心」の展示なんです。
なので昭和30年代頃のものも入ってますし、
そもそも年代が明確ではなく、大体この辺・・ということで選んでいる部分もあります。
とはいえ、明治時代ははずしたつもりだったのですが
混ざっちゃいましたね(笑)
そしてもう一つ。
木でできた三角定規が一つぽんと置いてあるんです。
中が雲形定規になっていて、
つなぎ目が美しい三角定規です。
職人技ですね。
いい仕事してます。
そして、今回コンパスの広告と一緒に、この三角定規とよく似ているものの
広告も見つけました。。
今度は大正2年です。
広告はこちら。
二等辺三角形ではなく、直角三角形なので。同じものではないのですが
つなぎ目や内側が雲形定規という部分が
よく似ています。
メーカーは違うかもしれませんが、時代はほぼ同じ頃かと。
前からこの定規の年代がわからず、
まぁ戦前だろうなと思っていました。
でもこの資料が見つかったので、大正時代にあった定規だということが判明!
しかし、大正2年も100年前ですからね。
よく見つかりました。
余談ですが、明治44年の資料は広告を見て
「明治時代にこういうものがあった」ということがワカルのも面白いです。
個人的には、字消しとゴム糊と画用止鋲(多分製図用画鋲ですよね)が気になります。
更に、お作法についての記事があり、
そこに「名刺の紙は身分と合わせる」と言った記載があるのが興味深かったです。
ただの情報カードではなく、紙の質という感覚的なもので、
自分の身分を伝えるというのは
とても日本人らしいと思うんです。
今では偉い人も新人も同じ名刺を持っていたりしますが、
昔はこまかいところまでいろいろ配慮されていたんですね。
そんなおまけ情報も面白いです。