三越 学用文具製作実演会
忙しくてバタバタしていたら、前回から4か月近くたってしまった。
うーん、今までで最長のブランクだ。
間が空くと、構えてしまって次のハードルが高くなっている気がするが、あまり気にせず行こうと思う。
今日は昭和10年頃に三越で開催されていた「学用文具制作実演会」というイベントについて。
どうやら三越のイベントスペースで、文房具を作る実演会を行ったというイベントのようだ。機械化が進んだ今では実現が難しいイベント、当時でもできるのかという声はあったようだが、何回にわたって実施されたようだ。
会場案内図を見ると、三菱鉛筆(当時は真崎鉛筆)やパイロット(当時は並木万年筆)などの今でもおなじみのメーカーのほか、ソロバンやインキ、ノートなどいろいろな文房具メーカーが出店していたことがわかる。
会場では、文房具を作る過程の案内と共に、実際にを製造する道具を持ち込んで実演していたようだ。
二色のシャープペンシルなどこの時代ならではのアイテムも面白い。
かなり前にこのイベントがあったことを知り、この資料をずっと探していたのが
先日やっと手に入った。
この実演会は何回か渡って開催されたが、私が最初にこの実演会の資料を入手したのは、2013年2月だった。その時見つけたのはこれ。
厚手の紙に押されたスタンプで、よく見ると「三越製作実演記念」とある。
ただ、当時はそれがどういうイベントかもわからなかったし、このスタンプのことや「三越製作実演会」というイベントのことも忘れていた。
だが、昨年これを入手したのだ。
三越学用品文具製作実演会の資料を探していて見つけたものだ。
中を見ると、9年前に見つけたバラバラの紙に押されていたスタンプと同じスタンプが、並んでいるではないか。
「これってあれだ!」と一人テンションが上がった。
すっかり忘れていた文房具のスタンプの全容が約9年の月日を経て
判明したわけだ。
古い文房具を集めるに当たって、なんだかわからずに
とりあえず入手しておくこと多い。
そのまま何も判明しないこともあるし、今回のように月日を経て急に何かとつながることもある。
モノを集めていると、こういうことが、ちょっとした謎解きの答えを見つけたようで楽しいのだ。
*このページのスタンプは入手できていなかったが、カニや蝙蝠など図案が面白い。
この時のスタンプ帳の表紙やスタンプの文字をよく見ると、「第三回目」で「昭和11」年とある。
最初に紹介した冊子が昭和10年なので第二回だろう。
そして、少なくとももう一回開催されている。
このイベントについての資料を探し始めたときに
見つけたのがこれ。
文房具のイラストや情報があるかと思ったのが、軍事色が強く入手した当時は残念な気持ちになったが
このイベントについての資料が集まってきた今にしてみると
これはこれで貴重な資料だ。
第何回まで開催されたかは不明だが、
少なくとも第一回目の資料はまだ入手できていない。
引き続き探していこう。