バラバラの手帖~骨董市にて~
よく行く骨董市のよく立ち寄るお店で、旧家から運び出してきたままの引き出しがあった。中には種々雑多な紙が入っている。
ガサゴソガサゴソ。。
これを発見。
マーブル加工の縦長の紙である。
手の上に乗せると、指の先が少し出るくらいの大きさ。
完全な四角ではなく片側の角が丸い。
これ、手帳だな。しかも古い。
引き出しは、持ち出してきたままの状態。
他の部分もこの中にあると見た。
ガサゴソガサゴソガサゴソ。。。
「なんかあった?」
「この紙。これほかの部分もないかなぁ。」
「その家の人が捨ててなければ、その中にあるんじゃない?」
あった。これだ。
片側は白いけど、反対面はマーブルだ。
この白い側のマーブルがはがれたのがさっきの紙だな。
これ、小口が金ぴかですごいきれいだな。いいモノなんだろうな。
あと、外側があるはずなんだけど。
ガサゴソガサゴソガサゴソ。。。
あれ、マーブルの紙がもう一枚出てきた。どこがはがれたんだ?
外側見つけないとわからないな。
再びガサゴソガサゴソガサゴソ。。。
あったー!
これこれ。
表紙は革か。やっぱりいいものだな。
いやしかし、マーブルの紙がほんとにきれい。
え っと、マーブルの紙が2枚あるのは、、、
あ、わかった。
本体の表紙が、白いところにマーブルの紙が貼ってあるのではなく、
マーブルの紙を裏表貼り合わせたものが中表紙のようになっているんだ。
こういうこと↓
よし。わかった。これならうまく張り合わせれば復活できそうだ。
とりあえず組み合わせて挟んでみた。
なぜ紙一枚見て手帳だとわかったかというと、
福沢諭吉が海外から持ち帰った手帳によく似てるのだ。
(福沢諭吉が持ち込んだのが日本の手帳の始まりらしい。)
福沢諭吉が持ち帰った手帳は、福沢諭吉全集19巻に全ページ紹介されている。
白黒写真ながら、見返しのマーブルや縦長の形が印象的で記憶していた。
改めて見ると、縦長の形とマーブル模様は近い感じだ。
鉛筆を指す場所と、表紙に金枠の飾りがあるところが違う。
私が見つけたものは時代的にはおそらく明治から大正頃のもの。
うん、掘り起こして完品になったのがうれしい。
この手帳自体いいもので、見た目もきれい。
さて、ここまで見ていただいて、写真で違和感を感じませんでしたか?
そう。鉛筆の飛び出し方が普通じゃない。
実はこれ鉛筆がこの位置で固まってしまっていて、
推しても引いてもびくともしない。
(折れると嫌なので、そんなに頑張ってないけど、、)
これ、素敵な鉛筆が刺さっているのに。
「SWAN PENCIL」という文字とスワンのマーク。
十中八九スタビロの手帳用鉛筆。
スタビロ好きなので、この鉛筆だけでも十分ラッキー。
でも、でも、
外れない~!!
なぜ無理やり差し込んだ、元の持ち主よ。
せっかく手帳が復活できても、この中途半端に刺さっている鉛筆のせいで
どことなく締まりがないし、保管も難しくなってしまっている。
これ温めたりしたら、皮が柔らかくなって抜けるとか
何か方法ないのかな。
このちょっとが何気に悔しい。
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