輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

Eagle Pencil の繰り出し式シャープペンシル「Fishbone」12本セット

あああ、ブログの更新遅いなー

と更新するたびに思うのだが、とにかく続いてはいるので、気長にやっていこう。

 

今日はイーグルペンシルの100年前の繰り出し式シャープペンシルの紹介。

何気にイーグルペンシル率多いな、私。

イーグルペンシル、かなり好きなのだ。

理由としては、文房具を集めだして割と初期に手に入ったイーグルペンシルのカタログがとても好きだったり、

実はイーグルペンシル、パテントたくさん登録しているなど、面白い商品が多い。

 

そして、意外と手に入りやすい。

手に入りやすい理由としては、多分ヒット商品が多いんだろうなと。

だから今でもオークションに出てくる。

そんなことも全部ひっくるめてご縁かなと。

 

前置きが長くなったが、今日紹介するのはこれ。

 

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「No.532 Eagle Fishbone Propeller Pencils」12本セット。

 

どうやら未使用の12本フルセット、芯もそろっていて、箱の状態もいいとか

なんなんだこれ。

先日の鉛筆削りのディスプレイに続いてびっくりだ。

 

いつ頃のものかというと、オークションでは1930年頃とあったが、

うーんもう少し古いかなと思って調べたら、

1917年頃にはこの商品はあったらしい。

ただAmerican Stationerでは1920年代前半に少し名前が出てくるだけで

イラスト入りの広告もないし、

その後の情報も見つからなかったのでかなり短命だったのではないだろうか

 

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箱をよく見ると、1908年9月22日のパテント情報が。

調べたら見つかったのがこれ。

 

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え、これだけ???と思ったのだが、説明を読むと胴にくびれのない太めのデザインがポイントらしい。

ちなみにこのパテントがそのまま今回紹介しているFishboneを指しているのではなく、

このパテントの内容をFishboneで採用しているということかと。

そして、もしかして、このパテントの前は、今では割と当たり前になっている胴がくびれていないタイプのシャープペンシルってなかったのかな。

・・・詳しくないのと、意識してみてなかったのでよくわからない。。。。

これからちょっと気にしてみてみよう。

 

 

さて、Fishboneの話に戻ろう。

Fishboneの名前の由来はこの模様であろう。

 

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この模様は何かというと、塗装にこの模様を入れることで

滑り止めの役割を果たしているかと。

 

イーグルペンシルは鉛筆の軸にギザギザの滑り止め加工(ローレット加工)を施したり、いろいろ考えるメーカーなのだ。

なのでシャープペンシルにも同じように滑り止めを施したのだろう。

(イーグルのローレット加工の鉛筆→ https://tai-michi.hatenablog.com/entry/18684941

 

ちなみに、このシャープペンシル、金属製だ。

中の1本が塗装が剥げており、地がむき出しになっている。

 

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塗装に凹凸を持たせているせいだろうか。

これは握るとぽろぽろと塗装がはがれてくる。

他のものはそんなことないのだが、おそらく少しでもはがれてくると連鎖してしまうのだろう。

カランダッシュの筆記具(高級ラインでないほう)がちょうどこんな感じになってしまうことがある。

 

芯の交換は限界まで芯を出すと、芯を支えている金具が出てくるので、

そこに差し込むようだ。

 

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芯は普通の黒芯。

セットの入っているケースには5本づつ入っている。

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この形やデザインを見ると、今でもあまり違和感がないが、

その分当時としてはかなり先進的なものだったのではないだろうか。

 

何はともあれ、我が家にようこそ。

同じマークのお友達がたくさんいるので

ゆっくりして行ってね。