輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

安住紳一郎の日曜天国紹介文具とはさみの補足

安住紳一郎の日曜天国、ゲストでダバダのコーナーに出演させていただいた。

聞いてくださった皆様に感謝!

 

2015年から1年半サイクルで読んでいただき、早くも5回目になった。

今回紹介した文房具は下記となる。

左列上から「竹のパンチ」、「竹のコンパス」、「バリカン削り」、「Perfect Pencil Pointer」、

中央列上から「軍用チョークセット」

右列上から「丸善文房具目録」(1906年、多機能はさみが掲載されており、紹介文を安住さんが読んでくださったやつ)、「マイクロ写真付き多機能はさみ」。

 

 

f:id:tai_michi:20201115152831j:plain

 

なお、スゴイ偶然だが、最近出た「望星」という雑誌に

谷崎潤一郎の「文房具漫談」が掲載されているらしい。

興味がある方はご覧いただくといいと思う。

 

そして多機能はさみについて、前回このブログで紹介してから進展があったので、

ラジオでは紹介させていただいたが、記録のため記載しておく。

 

まず、前回ブログをアップしたことをツイッターでお知らせしたところ

「『吾輩は猫である』に出てくるはさみ」と教えてくださった方がいた。

驚いて早速確認すると、猫の飼い主の友人「迷亭氏」がはさみを自慢するシーンがあり

そこで詳細にはさみの特徴と、「蠅の目玉のような」中に写真があることを

自慢していた。

吾輩は猫である」は明治38年から書かれており、

私が持っている丸善のカタログは明治39年と推測される。

ということは、丸善のカタログに掲載される前に、おそらく漱石はこのはさみを持っていた。

漱石内田魯庵という丸善で「学燈」の編集に携わった人物と懇意にしており、

丸善は身近な存在であったことが推測される。

 

ということは、(勝手な想像だ)日本橋丸善に行った際に、このはさみを見つけて

購入した可能性がある。

更に小説の中で迷亭氏が自慢しているが、これは漱石自身の自慢という解釈も可能だろう。

 

ちなみにこの「蠅の目玉」のようなレンズはスタンホープレンズというそうで、

一時期流行ったらしい(これもツイッターで教えていただいた。)

 

スタンホープレンズで画像検索すると、ナイフや指輪などに組み込まれたスタンホープレンズと写真を見ることができる。

 

 

また、はさみの機能だが、海外の方で18種類かな、を紹介しているのを見つけた。

それが下記だが、半分くらいはどういうものか、更にどこの部分のことを言っているのかがわからない。

ま、そのうち追加情報が出てくるだろう。

ないよりましということで。

 

①はさみ
②ボタンホールはさみ
③ガスパイプトング
④葉巻カッター
⑤ペンチ
⑥定規
⑦物差し
⑧爪やすり
⑨ドライバー
⑩缶切り
⑪カートリッジエクストラクター
⑫金槌
⑬鉛筆削り
⑭ガラスカッター
⑮ガラスブレーカー
⑯マーキングホイール、
⑰ナイフ
⑱スタンホープレンズ

 

世の中にはまだまだ知らない面白いものが

たくさんあるのだ。

そのことに感謝して、これからも古文房具集めていきたい。

そしてまた日天に呼んでもらえますように。

頑張るのだ。