明治時代の25通り万能はさみ
前回に引き続き、久しぶりの大江戸骨董市で見つけたものの話。
このはさみが目に留まった。
やたらといろいろなところが凸凹していて、
虫食い、はないにしても何かにかじられたかのようなはさみだ。
私がこのはさみを見ていることに気づいた骨董屋さんは
「裁縫用のはさみですよ」と言ったが、私は違うと思った。
「これってあれだ。同じものではないかもしれないけど、違っても仲間だ」
「これってあれだ」のあれはこれだ。
明治40年代の三越のカタログに、よく似たはさみがあったはず、
そうこれ。
ほら、とてもよく似ている。
はさみに刻まれている商品名?がカタログは「UNIVERSAL」で且つドイツ製だが、
私が入手したはさみは「UNIVERSUM」と刻まれておりイギリス製だ。
ちょっと違う、惜しいなぁ。
まてよ、もう一つ見たことがある。
そうそうこれ。
そして25通り、18通り、14通りの3種類載っているが、18通りと14通りはドイツ製の用だ。
だが、25通り、これがおなじやつではないかな?
どちらも「UNIVERSUM」とありイギリス製を示していると思われる
「ENGL.」の表記がある。
よし、これと同じものということでいいだろう。
さて、なぜこのはさみが欲しかったのか。
それはもう「25通りの使い道があるはさみ」で
おまけに明治時代のものとなれば、
「すごい!」×「何ができるの?」となり
興味津々なのだ。
ところが、このはさみを実際手にしてわかった。
正確には分からないことが分かった。
はさみのあちこちにあるくぼみやカーブ、目盛りでいろいろなことができそうなのは分かったが、具体的に何ができてどう数えたら25種類の機能になるのかが
さっぱりわからないのだ。
間違い探しクイズならぬ「機能探し」クイズ、
それもかなり高いレベルの
のような感じだ。
ほんとは25種類解明してから紹介したいところだったが
全く解明できそうな気がしないので
とりあえず紹介することにした。
細かいところの写真を載せるので
よかったら考えてみて欲しい。
ハンドルには左右それぞれ小さくて回るパーツがはめ込まれている。
パーツがはめ込まれたそばに、切れ込みがあるが、
回るパーツと関係あるのか、別物なのかがわからない。
この半円型の部分は鉛筆削りか何かだろうか。
この円筒のねじのようなものはおそらくパーツが欠けていて
本来は転がして長さを図る、マップメジャーだったのではないかと思う。
刃の縁のギザギザはやすりだろうか。
また合わさる部分の内側に円を描くように目盛りがあるのは角度を測るのだろうか。
刃にもハンドルの部分にも目盛りがあるのは長さを測るためだろう。
また、刃の上の方にあるギザギザのある円弧のような部分は
ねじを締めるため?
刃先の外側にある小さな穴も何らかの機能だろうが、何のためかわからない。
ここまでで、何をするのかわからないものも含めて見つけた機能らしいものは
10を超えるくらいかな。
25通りの半分もわかっていないということだ。
これ、きっと「それも数に入れるの無理!!」みたいなものの
入れて25なんだろうな。
それはそれで面白いので
とにかくやっぱり25通りのラインナップを全部知りたい!
でも、考えても多分解明できないので
説明書を探すしかない、
気がする。
仕方ない。
探すか。。。。