輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

2020年、探していたものが一気に見つかったキセキ、今年も探し求めます。

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 

今年も引き続き、面白いもの、素敵なものを探探していきたいと思う。

あきらめずに。

 

というのは、2020年年末、不思議なことが起きた。

2020年11月にTBSラジオ安住紳一郎の日曜天国」に出演させていただいたのだが、

そこで紹介した文房具で、探していたものが一気に手に入った。

 

「求めよ、さらば与えられん」

聖書のマタイ福音書七章の言葉だが、思わずこんな言葉が頭に浮かんだ。

手に入ったものコチラ。

 

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右上→ 軍用チョークの「ほまれチョーク」とチョークホルダー。メーカーの武揚堂さんに譲ってしまったので、探していた。

右下→ 鉛筆削り「バリカン削り」で箱・説明書付き。

バリカン削り自体は持っているが状態が悪いのと、箱をずっと探していた。

左 → 多機能はさみを持っていたが、機能の数え方と用途がわからないので、説明書が欲しいと思っていた。そしたら説明書付きが見つかった。

 

 

これすごくない?

ほまれチョークもバリカン削りの箱も何年も前から探していた。

もしかしたらこれらは、ラジオで紹介したことがきっかけでオークションに出品されたのかも知れないが、

多機能はさみについては、海外のオークションなのでラジオで紹介したことは100%関係ない。

 

せっかくなのでそれぞれもう少し詳しい写真を。

まずほまれチョーク。

*関連ブログ

ほまれチョークと日本理化学工業「キットパス」 - 輸入・廃番文房具の発掘メモ

軍用チョークの点と線 - 輸入・廃番文房具の発掘メモ

tai-michi.hatenablog.com

私が以前入手して武揚堂さんに譲ったのとは、箱のデザインが違う。

だけど、この箱、チョークホルダーと同じ色だ。

武揚堂さんに譲った箱のデザインも素敵だが、ホルダーとおそろいというのがうれしい。(ホルダーの赤じゃないほうが黒い柄に見えるけど、濃紺)

ちゃんとふき取り用の皮もついてる。

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中は未使用のチョーク。

ホルダーにはチョークが入っているので、予備のチョークなんだろうが、

これを使う前に戦争が終わってよかったね、といつも思う。

 

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裏には「無鉛」だから無害であること。

「陸海分の各学校官営にては無鉛チョークを指定させる」旨の記載が軍用チョークであったことを示している。

 

 

次にバリカン削り。

 

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箱はイロブンコレクターのきだてさんが持っていて

ずーっとうらやましかったのだが、やっと手に入った!!!

(きだてさんのサイト→ 

色物文具専門サイト【イロブン】 » バリカン削り )

 

箱に貼ってあるラベル。

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「鉛筆削機専門工廠」えんぴつけずりきせんもんこうしょうと読むのでしょうか。

「廠」は「壁仕切りのない、ただっ広い建物。」(コトバンク)とのこと。

広い工場で作ってたのかな。

 

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売っていたのは「高善紙店」。調べたがもうなくなっている様子。

※「萬善紙店」で、調べると中屋紙店が出るとコメントいただきました。2022/5/5

大正時代の鉛筆削りだしね。

当時40銭だったんだ。

 

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説明書もあるのがうれしい。

 

 

 

そして多機能はさみの説明書。

*関連ブログ記事 → 

明治時代の25通り万能はさみ - 輸入・廃番文房具の発掘メモ

はさみの中の2ミリの写真(明治時代の万能はさみの続き) - 輸入・廃番文房具の発掘メモ

安住紳一郎の日曜天国紹介文具とはさみの補足 - 輸入・廃番文房具の発掘メモ

バーン!!!

18種類について機能が判明。

 

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該当のはさみはこれ。

 

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そういえば、「吾輩は猫である」に出てくるはさみも「赤いケース」に入っていた。

箱のようなケースをイメージしていたが、きっとこれだ。

 


このはさみも写真が組み込まれているが、目を当てる側のレンズが傷んでいて肉眼では見えない。

反対側から写真を撮ったところ、パラソルを手にした水着のおねーさんらしい。

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これらのものが次々と見つかる状況に

ああ、あきらめないで探しててよかった、と

何度も思った。

探していればいつか見つかることがある、

あきらめないのが大事、

と改めて実感。

 

ずーーーーーーっと探していて見つかっていないものはまだまだあるけど、

これからも探し続けようと改めて誓った2021年年頭。