120年前のロケットペンシル、続きの話
ときどき目を疑うようなものを見つけることがある。
とても古いもの、数が少ないいわゆる「超レア」なもの、破損しやすいもの、そして消耗品や付属品。
それでも100年を超えるものやもともと数が少ないものは、
見ているとひょいと出てくる率が高い。
見つかりさえすれば、価値があるだろうということは
割と誰にでもわかりやすく、インターネットで調べることができるので
オークションなどに出されやすい。
破損しやすいものも、たまに保存状態が奇跡的にいいものなどが
出てきたりする。
難しいのは消耗品や付属品で、ホッチキスの針や筆記具の芯、
鉛筆削りの刃などのことだが、
モノによっては、それだけ出てきてもなんだかわからなかったりする。
本体を持っていない人には価値がなく、
本体を持っていても、その本体にあった消耗品や付属品なのか、わからないときもある。
そしてこれを見つけた。
先日、120年前のロケット鉛筆として
「Perpetual Pencil」を紹介した。
このロケット鉛筆は、尖った芯先だけを詰め込んで、使うタイプだ。
とても状態がよく、箱も説明書もついており、
特許の説明書までつけてもらい、ほぼ全部そろっている状態。
だが芯については
「芯は硬度もカラーもいろいろあったようだ。
もちろん手に入るものなら欲しいが、まぁ難しいだろう。」と書いたし、実際見つかるわけないと思っていた。
そして、硬度やカラーのバリエーションはないが
予備の芯を見つけることができた。
予備の芯は、木製の丸いケースに詰め込稀ている。
箱には何の記載もなく、
12本の芯ケースが入っていたようだが、
何本か使用済みのようで、6本のケースが入っていた。
木製ケースに紙のラベルが貼ってあり、
「American Lead Pencil」
「Perpetual Pensil」等の表記が読める。
あと、「London]と書いてあるのは、英国で使われていたものだろうか。
白っぽくなっているが、これは拭けばとれる汚れ。
1つのケースは30本入りのようなので、多少減っているものもあるが
少なくとも150個の芯を手に入れられたということだ。
実際に使うわけではないが、
少し使ってみたり、なくしてもこれだけあれば安心だ。
しかしこの芯は「Perpetual Pencil」をブログで紹介してから
割とすぐにオークションに出品された。
何という偶然。
まるで私のブログを読んでくれたかのようだ。
(海外の出品者なので、まずそれはないと思っている)
文房具を集めていると、時々こういう不思議な手に入り方をすることがある。
この芯を手に入れて、あの有名な映画「E.T」の一シーンを思い出した。
”E.T. Phone Home”
ここでいうなら
”Pencil phone Leads”
だろうか。
まさかそんなことはないわけだが、
Perpetual Pencilと予備の芯が一緒に居たがっている気がするのだ。