輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

大正・昭和の事務用品「ユビヌラシ」

文房具・・・ではなく事務用品を一つご紹介。
 
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「海綿」とか「スポンジ」と言われることが多い指先や切手を濡らすものです。
そういえばこれらの正式名称はなんなのでしょうね。
この商品自体は「YUBINURASHI」と刻印されています。
 
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中に水を入れ、中の台の上に脱脂綿か何かを置いてつかうのでしょう。
水を入れすぎたら、横の口から出して調整するのだと思います。
金属製ですが、上から抑えると若干たわむので
それで指を濡らすことができるようです。
 
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パテントNoがあるので、一応日本国内で特許申請をしたものだと思われます。

時代的には、大正~昭和初期くらいでしょうか。
というのは、1925年のアメリカの事務用品カタログに
同様のものがありました。
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見た目はスポンジのようにも見えますが
「Nickel-plated」とあるので、
恐らく金属製の穴の開いたプレートが上部になっているのだと思われます。
 
想像するに元々は海外から来たものですが、
たとえば水を出すところなど部分的な個所の
特許なのかな、、など勝手に考えています。
 
 
ついでに同じカタログに異形同類の「ユビヌラシ」
も載っていました。
 
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丸いボール状のものを回して使うようです。
これも日本製で陶製、形は左側の物と同様のものを写真で見たことがあります。
どちらが最初かわかりませんが、こういう小さいものも
海を越えて伝わるんですね。

事務用品もいろいろ時代があって
面白いです。