ボールペンくじ ~ ボールペンに選ばれていた時代? ~
文房具のくじモノは、手に入れると大当たりを手にした気分になるので
つい手が出てしまいます。
大当たりだけでなくはずでも手にしているのですが。。
先日、大変地味な文具くじを入手しました。
ボールペンくじです。
賞品はボールペン。
はずれは鉛筆のようです。
見た目がかなり地味です。
上位の商品がこれです。
確かに多少高級感のあるボールペンですが、
今見ると、特にどうということのないものです。
見方を変えると、これでくじが成立したということは、
これを欲しい人がいたということで、ボールペンが安価で誰でも買える状況になかった
という事でしょうか。
例によって時代がはっきりしないのですが、
ボールペンのデザイン、箱のデザイン等から推測すると
恐らく昭和30年代かと思われます。
ボールペンがグイッと増えたのが、戦後昭和20年代半ばからなので
30年代であればまだこのボールペンくじというのが成立していてもおかしくないかと。
ただ、同じメーカーのものと思われる昭和40年代のボールペンくじというのも
存在しているようです。
推測に推測を重ねて、勝手なことを言いますと
昭和30年代はそこそこ人気のあったボールペンくじは
昭和40年代まで頑張ったが、そのあたりで廃れた。。。
というあたりでいかがでしょう(笑)
ちなみに箱です。
“The 駄菓子屋”という雰囲気です。
「New Fastion Toys」というのもどうかと思いますが。
くじも同じ柄で、ほほを赤らめているように見えます。
さて、肝心の商品をもう少しアップでご紹介しておきます。
と言ってもセロファンが割としっかりしているので
中身を出すことはせず、外観だけになりますが。
1等~4等、9~12等は先ほどの写真ですが、9~12等のボールペンは軸の白が純白でレトロきれいです。
5等~8等と13~16等。
5~8等はデスクペンタイプですね。
これも白がきれいです。
そして13~16等を見て、あれっと思いました。
これ、見たことある。
以前骨董市で入手してきたボールペンにそっくり。
もちろんインクは出ませんし、ボタンも壊れていますが、
色とデザインが可愛くて入手してきました。
骨董屋さんに値段を聞いたら、「それを欲しいと言われても困る」と困惑されたことを覚えています。
(そんなもの値段の付けようがない、という意味です)
ボールペンくじの方が色合いがきついのですが、
同じものですよね。
手がかりがないのは変わりませんが、
意外なところで繋がるものです。
そして17等~18等とはずれの鉛筆。
鉛筆からしてみれば、後からやってきたボールペンに
はずれ扱いされるなんて心外だったのではないでしょうか。
この鉛筆、いわゆる文房具くじの外れ鉛筆よりちゃんとした鉛筆が入っています。
これまで見たくじの鉛筆は細くてかなり安っぽい感じでしたが、
よく見るとジャノメ鉛筆など知っているメーカーのものが入っています。
この動物絵柄の鉛筆も気になります。
ところで、ボールペンと言えば、ここ数年行われている「OKB48選抜総選挙」を思い出します。
48種類のボールペンに投票して筆箱のセンターを決める、という企画です。
今は、多数のボールペンの中から、自由に選択できる時代ですが、
このボールペンくじの時代は
まだまだボールペンが貴重品だったり高級品だったりした時代なのでしょう。
くじであたったものを喜んで使うという、
ボールペンから人が選ばれているような
そんな印象を受けました。
売り手市場・買い手市場の逆転現象というか。
今とのずれ具合が面白いです。
余談ですが、ボールペンが人を選ぶ、
ではなく、「鉛筆が人を選ぶ」というキャッチコピーの広告を見つけました。
このキャッチコピー、よくわかりません!