輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

女王陛下の文房具局(HMSO)

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今年の抱負、とまで明確な意志ではないのですが
もう少し自分の持っている文房具について ちゃんと説明できるようになりたいなあ、
と思うわけです。

そこで早速、消しゴムについて
(消しゴムについているマークについて)
少しだけ調べてみたような話を。

以前、約100年ほど前のものと思われる木製カバーの消しゴムを入手したときに、
「S」と「O」、間に挟まれている王冠マークが目に付きました。
イギリスから一緒に入手した消しゴムだったので、
ファーバーやイーグルのブランドの消しゴムも
実はOEMでイギリスのメーカーが作っているのだと思い込み、
それ以来ずっと王冠マークのメーカーのことが気になっていました。

その後骨董市やオークションで2つの「S」王冠「O」マークの消しゴムを入手しましたが
どちらもイギリスから出たもので、私の思い込みは、ますます強まるばかり。

そして先日やっと「S」王冠「O」マークの消しゴムを箱ごとで入手しました。
箱のラベルを見れば、このメーカーの名前などもっと詳しいことがわかるに違いありません。

楽しみに待っていた箱のラベルに印字されていたのは
どうもメーカー名とは思えない文言。

「Her Majesty Stationary Office」

何でしょうこれは一体…。
調べてみると、イギリスメーカーによるOEMという私の思いこみは
大きな誤解であったようです。

Her majesty stationary office (HMSO)→ 「女王陛下の文房具局」

うん。カッコイイ名称の機関ですね。

簡単に言うと、イギリス政府の購買局、
つまり文房具等の購入や関連の入札を管理しているところがあるようです。
(このへんの諸々の事は、できない英語をなんとか読みとっているので、
  違っていたら済みません!)

日本で言うところの「宮内庁御用達」の文房具関係を
取り仕切っているところといった感じでしょうか。


HMSOの歴史は古く、1786年からあり、 現在も存在しています。

そして、文房具の調達だけではなく、政府刊行物の出版もやっているようです。

そうなると、消しゴムに付いていたマークは メーカーのマークではなく、
HMSOが承認したものという意味での マークなんですね。


ちなみに、私の場合消しゴム好きのため、
消しゴムでのみこの「S」王冠「O」マークを見つけたのですが
鉛筆やハサミ、ペンやインクなど他の文房具にも同じマークがついた文房具は あったのでしょうか。
気になります。

またこの「HMSO」~女王陛下の文房具局~という機関にも興味を覚え、
関連書籍の入手もしたのですが、
私に洋書は無理でした。。。

さらにHMSO自体のことだけでなく、
1786年当時からの文房具の資料が残っているようでしたら 見てみたいのですが
ハードルの高さはビッグベンの如し、でしょう。


以上、わかったようなわからないような「女王陛下の文房具局」ですが
そういう機関があると言うことはわかったので
引き続き消しゴム以外の「S」王冠「O」マークも 探してみたいと思います。

きっと少しづつ情報が増えていくことでしょう。