輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

乳歯のようなホチキスの針の端っこ

先週のラジオでご紹介したきっかけで、
今週の展示会場で、ムカデ針ホチキスの体験コーナーを設けていますが、
そこで気づいたことが一つ。

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これがウワサ(?)のムカデ針です。(笑)

この片方の一番端が、足というか爪というか、折れている部分がないことに
昨日気づきました。

「あらら、古いものだから、欠けてしまったのか、作るときに失敗したのかな」
そう思いました。

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でも違うんですね、これ。

この針は、針を前に送るパーツがホッチキスについていて、
針を一つ使うと、ハンドルが戻るときに針の足と足の隙間を使って、
針を前に押しています。

端っこまで来ると、「もう終わり」で針を送らなくていいので、
足がついていないんです。

でもその端っこがないと、
最後の針を止めるときに抑えられないので、
最後の一つの針を支えるために
ついているパーツ、ということです。

今まで針を1本使い切ったことがないので
気づきませんでした。


今日、二人目のお客様がホッチキス体験をした後、
役目を終えた端っこは、ポロリとホッチキスから抜け落ちました。

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なんだか、永久歯が生える前に抜け落ちる乳歯みたい!

せっかくなので、この端っこもとっておきます。


ちなみに、この記事を書くために、ホッチキスの写真を撮っていて
気づいたことがもう一つ。

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このホッチキスの背の部分の模様と、
ムカデ針がよく似ているんですよね。

パッと見た感じ、針が装着されているのがわからないような感じ。

ホッチキスの背の擬態というか
針の擬態というか。


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特に針がついていないふりをする理由はないと思いますが、
何か理由があるのかも知れませんね!

何年も持っているものでも、
新しい発見があったりするのが
面白いです。