輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

100年前ミーハー ②画材カタログ


「100年前」大好き、「100年前」と聞くと手に入れたくなる「100年前ミーハー」です、自称。

というわけで昨年入手した100年くらい前の資料ご紹介。
この前の記事で1915年のカーターズインクのカタログをご紹介しましたが
続いてアメリカンクレヨンのカタログ。


まずはアメリカンクレヨンの1908年のカタログです。

イメージ 1


画材系は実は、製品の形・パッケージデザインともにあまり変わらないことが多いです。
そのため他の文具に比べると100年前といっても
ありがたみが薄い傾向があります。(ふーん、今と同じだね、、、、といった感想に落ち着くことが多い)

とはいえ、変わらないのなら「変わらない」ということが把握できるのも
資料の価値です。
(・・という温かい目でご覧ください)


クレヨン。

カタログを見ると、こういう立方体の箱に入っているものが目立つのですが、
学校用とのことなので、同じ色のものが箱に詰まっていて
先生が各生徒さんに1本づつ配ったのかもしれませんね。

イメージ 2

鉄道チョーククレヨン?
何にでもかけて、手も汚れない。4色あるよ、、、というような説明かと(自信なし)

イメージ 3


見ているとただの「クレヨン」表記もありますが、
「チョーククレヨン」の表記が目立ちます。

もともとクレヨンは、チョークを作っているメーカーが一緒に作っていたケースがあります。
日本でもチョークの国産に最初に成功した大阪の杉本堊筆でクレヨンが作られていたようで、
「SUGIMOTO CHAK」と記載されているクレヨンがうちにあります。

イメージ 4


少しですが、絵具も載ってました。
イメージ 5

このカタログを面白いと思ったのは、
「画材」のカタログではなく、
「チョーク」「クレヨン」のカタログというところです。

先ほどの鉄道チョーククレヨンに限らず、
いろいろな用途の「チョーク」「クレヨン」が掲載されています。


こちらは洋服用、、、というか布用とか。
MILLは工場とか圧延機とかわかるような変わらないようなもの用(笑)イメージ 6


ビリヤード用チョーク。
余談ですが、かなり古いビリヤード用のチョークを見たことがありまして
とてもすてきでした。

イメージ 7


ボーリング用のチョーク。
滑り止めですね。
下段の「フットボーリングは、ボーリングをするとき、
靴が滑らないようにするためのものでしょうか?

イメージ 8


それにしても、これらの製品を作っているのはわかりましたが、
各製品を扱っているお店がバラバラですね。
これを各所に配っていたのだとしたら非効率な気もしますが、
逆にそれが100年前の緩さでもある気がします。


そして、次はフランス1913年の画材のカタログ。
これは恐らくメーカーではなく、代理店のものかと思われます。
(英語にもましてフランス語が。。。)

状態が悪いことと、メーカーではなく、さらに画材だったからでしょうか。
比較的安価で入手できました。

イメージ 9

モノトーン印刷で、紙質も良くないです。
が、イラストはやはり素敵です。
画材はあまり変わらないとはいえ、やはりその時代ならではのデザインのものも
多くあります。

イメージ 10


エンボス加工のしてあるパステルでしょうか。
フランスのエンボスのあるパステルは
今でも骨董市などでかなり高値で販売されています。
壊れやすいから残っていないというのもあるのでしょう。

イメージ 11


パレットのデザインや並べ方がフランスですね。
アメリカではこうはいきません。

イメージ 12


ほとんどメーカーがわからない(知らない)のですが、ラファエルだけはわかりました。
イラストのラファエル?生意気!(笑)
イメージ 13



これは絵具でしょうか(フランス語で辞書を引くのが苦手です。。)
ラベルがかっこいいです。
イメージ 14

イメージ 15


そして墨。
あれ、日本の?と思いましたが中国製のようです。

イメージ 16

これ、左端の2つは上下が逆です。
漢字がわからなかったのでしょうね。

イメージ 17


デッサン用の骨組み?みたいなものも。

イメージ 18


骸骨みたい!

イメージ 19


サンプルのポーズがおしゃれです。

イメージ 20


消しゴムも載っていました!!

イメージ 21

トラの柄は珍しいです。
いつか我が家にやってきてほしい消しゴムです。

イメージ 22


そして迫力ありチューブの絵具。
これこそ今と形がかわりませんが、この質感!重厚な絵が描けそうです。



以上です。

と、なんだかんだ言ってもやっぱり100年前の資料は見ていて面白いです。
それにやはり現物になかなかお目にかかれないものなので
資料だけでも手に入るときに入手しておかなければと思うのです。


ことしも引き続き100年前ミーハーを続けようと思います。