輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

「礬水引」の鶴印製図用写紙(トレーシングペーパー)

忘れないようにメモ代わりの記事。

骨董市で格好いいトレーシングペーパーを入手した。

イメージ 1

正確には「格好いいラベルが貼られた包装の」トレーシングペーパーだ。
英語で「TRACING PAPER」と書かれているが
日本語は「製図用写紙」だ。

このトレーシングペーパーのメーカーかブランドのマークなのだろう。
鶴がロゴを加えているイラストも
迫力があってなかなかよい。

イメージ 2


製図用写紙云々の字体も洒落ている。
恐らく大正から昭和初期くらいまでのものだろう。

イメージ 3

(これだけ別の所で撮った写真で、背景が違ってしまった。)

そして読めない言葉があったので調べてみた。

「千歳」の上にある言葉。

「礬水引」

蝋引き、ではないし何だろうと調べたら
「どうさびき」というものらしい。

せっかく調べて、次また調べるのは手間なので、ちょっとここに書いておこう、
というわけでこのブログを書いている。

まず「礬水(どうさ)」とは
礬水(どうさ、ばんすい、陶砂とも)は、膠(にかわ)とミョウバンを混合した水溶液である。
ウィキペディアより抜粋)
とのこと。
礬水引きはその水溶液を塗ったということだ。
日本画などでにじみ止めに使われているそうだ。
そしてこの言い方は日本だけだが、
海外でも同様の方法は使われているそうだ。

ふむふむ、なるほど。

とはいえ、しばらくするときっとこの「礬水」という漢字を見て
何だっけ?となるだろうし、

「どうさびき」という言葉を聞いて
「あー聞いたことある」となってしまうだろう。

それでもここに書かないよりは、書いておいた方が
きっと記憶に残りやすいのだ。


☆追記☆
武蔵小金井の中村文具店さんより
「もしかしたら和紙のトレーシングペーパーかもしれませんね、和紙は滲みやすいので加工を施し、保存が利く和紙は、官庁などに提出する図面に使っていたようです。」

という情報が。
なるほど!
勉強になるなぁ。

これはジャケ買い、というかパッケージ買いなので
包装を解いて中を確認するところまではできないが、
和紙のトレーシングペーパー
きっとそうに違いない。

中村文具店さん感謝。