輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

アメリカの古い小型鉛筆削り

遅ればせながら

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

昨年は特に後半、ブログ更新の頻度が少なくなってしまったので
今年はコンスタントに更新したいなと。

更新が遅れる→ものがたまる→複数のものを一度に載せようとする
→写真や文を書くのに時間がかかるのでまた遅れる

という悪循環を断ち切れないので
もっと1回あたりの内容を軽くした方がいいのでしょうね。

といいつつ、今年最初のネタは昨年からずっと掲載待ちになっていた
鉛筆削り。

実は鉛筆削りを立て続けに手に入れてしまいまして
しばらく続くかもしれません。。。

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少しづつ、、と言っていながら5個ありますが
説明することはあまりないのでサクッと行きたいと思います。

なお、どれもアメリカのオークションに出ていたものです。

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時代、メーカー不明。
アールデコっぽい、でもどこかしらチープな持ち手が好みです。

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これもメーカー等不明。
アルミのような素材で、牛乳瓶の形をしています。

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MADE IN U.S.Aしか記載が見つからないので
有名なメーカーのものではないのでしょう。

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ヨハン・ファーバー。時代はわからないのですが1920年位までの頃ではないかと思われます。

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このイガイガ部分にこすり付けて
削ったのでしょうか。

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金属を折り曲げただけのシンプルな構造です。

え?これで木の部分も削ったの?

そう思われた方、鋭いですね。

これはどうやら鉛筆ではなく「石筆」を削ったもののようです。
(「石筆」を御存知でない方は、この機会にインターネットで「石筆」と画像検索をしてみてください。)

昔、紙のノートではなく、石で作った石盤のノートに
鉛筆ではなく石筆で字を書いたりしていたんです。
(参考:こんなのがありました→ http://blogs.yahoo.co.jp/tai_michi/17132780.html) 

それを削るものだとすると、納得ですね。

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そしてまたこれは「どうやって削るんだろう・・・」という形をしております。。。
Deposit Safety Pencil Pointer というもので
特許は1914年です。

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スライドさせると、開きます。
削りくずがここに入るようになっています。
ねじが止まっているところが刃で、ここに押し付けて削ったのでしょう。

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私がバイブルとして参照しているEarly Office Museum(http://www.officemuseum.com/)
には下記のような広告画像が掲載されているのですが、
この絵、間違えていますよね。
これ、置いて削らないと、削りくずが散らばってしまう。

100年前の広告にケチをつけるのもナンですが。。



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最後はこれ。
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THE AMERICAN NEWS COMPANY
と読めます。
その名の通り新聞社なので、その会社が作ったものではなく
ノベルティとして配られていたものと思われます。

この形自体は1886年にA.W.FABERが出したようです。
その後複数社が作ったようなので当時好評なデザインだったのでしょう。


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作りは単純ですが、持ち手を付けて使いやすくしたところと
その持ち手が木で上品な温かみのあるデザインになっているところが
特徴でしょうか。

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この凹凸はもともと文字だったと思われるのですが
残念ながら今はつぶれて読めません。

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鉛筆を刺すとこうなります。

そして、話が飛びますがこの記事の準備をしている時期に
たまたま自分のスケッチブックを開いたんです。
(年賀状の絵を描かなければ、という時期でした)

するとこんな絵が挟まっていました。
「おや?」

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これは2年ほど前に私がトークイベントをやった際にネタの一つとして描いたものです。
明治43年の実用新案登録の書類を元にしました。

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申請者は当時の福井商店(現 ライオン事務器)さんの社長さんです。

オリジナルかと思っていたのですが
お手本があったのですね!

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こんな絵を描いたことも
すっかり忘れていました。
ちょっとした偶然で二つの鉛筆削りがつながりました。

面白いですね。

楽しい鉛筆削りを手に入れられたことに加えて
こういう展開は楽しくなります。

というわけで、今日はここまで。

そしてちょっとした鉛筆削りブーム期間に手に入れた鉛筆削りは
まだあるので次回もきっと鉛筆削りです。

しばらくおつきあいください m(__)m