「山月記?」とコメントをいただきました。
恥ずかしながら山月記を知らなかったので
ネットで調べた訳ですが、
確かに山月記をモチーフにしていると
考えられる図案です。
山月記をご存じない方は
せっかくですから検索してみてください。
なかなか考えさせられる物語なのですが
それがこの小さなクリップに刻まれているとすると
このクリップ自体の存在感が違ってきます。
ついでに言うと、これを見てパッと山月記を
思いつくような知性が
欲しいですね、自分に。
余談ですが、このクリップの図案の写真が
何度取り直してもはっきり撮れないのですよね。
単に撮影技術の問題ですが
トラが人目を避けているようにも
思えてしまいます。
そしてクリップをもう一つ。
コンドル印のクリップ。
さて、このマークは最近見た覚えが。
そうそう、これ。
昭和30年頃の名古屋文具新聞を見ていて、あ!と思って撮った写真。
この日東商会さんのマークです。
日東商会さんは今も現役の文房具の卸の会社です。
自社製品もあったのですね。
そして、なぜこの広告を見て「あ!」と思ったか。
この形の鉛筆削りをいくつか持っているのですが
ずっと時代がわからなかったのです。
これです。
ほら、コンドルのマークですよ。
鉛筆削りのマークの方が少し新しい感じがしますが
カタカナの「コンドル」は同じ字体なので
両方とも日東商会さんの製品でしょう。
なお、特許は昭和27年の物でした。
このコンドルのクリップを見つけた日、
とにかく暑い日だったのですが
SNSで「猛暑の骨董市もなかなかコンドル」と
ダジャレを言ってみました。
そんな思考回路ですから、
マークを見て山月記を連想するなんて
かなり遠い道のりですね。(笑)