輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

丸善文房具目録と「丸善のあゆみ」

 
丸善の文房具目録を入手することができました。
 
イメージ 1
 
到着して、まずよーく表紙を見ると
丸善文房具目録」
はい、そうですね。
 
イラストはパンの神でしょうか。
 
「Z.P.MARUYA & CO LTD」
…まるやって何?丸善の代理店??
 
イメージ 2
 
丸善さんのHPを見てみることにしました。
 
そうしたら、MARUYAの説明がちゃんと載ってました!
 
「~会社名義人(今でいう社長のこと)は「丸屋善八」となっていますが、
これは有的(創始者)が考えた架空の人物で、~(中略)~
これが省略されて顧客らから「丸善さん」と呼ばれるようになり~後略」
丸善創始の話~「丸善」に込める想い~より引用)
 
丸善」の由来を初めて知りました。
自由ですね、架空の人物を社長にしてるんですよ。
びっくりです。
 
でも、それでわかりました。
「ZenPachi.Maruya」の会社という意味ですね。
手元にあるものと、HPに書かれていることが一致すると
突然とてもリアルなことに感じられます。
 
面白いので、HPに記載されていることと、
手元の目録を見比べてみました。
 
まず、万年筆。
 
「万年筆は明治17年(1884)、丸善が初めて輸入販売を開始。
「カウスのスタイログラフィックペン」というもので、軸先に針が少しのぞいていて、
紙に軸先をつけると針が引っ込み、周りからインキが流れ出るというものでした。」
丸善の歩み ~丸善に原点あり~より引用)
 
イメージ 3
 
おお!ちゃんと載っていました。
下のイラストの筆記具は、一見シャープペンシルのようなペン先です。
これが日本の万年筆事始めになるのでしょうか。
 
そしてもう一つ、HPの同欄に資料掲載されているオノト万年筆、
こちらも載っていました。
 
イメージ 4
 
 
このリアルな挿絵が素晴らしいです。
 
 
次にタイプライターを見てみました。
 
「前略~明治33年(1900)にウェリントンタイプライターNo2を発売し、
日本での本格的な普及がスタートしました。~後略」
丸善の歩み ~丸善に原点あり~より引用)
 
イメージ 5
 
 
「~当時、小学校教諭の初任給が約11円だったのに対して、
ウェリントンタイプライターNo2の価格は135円!」
丸善の歩み ~丸善に原点あり~より引用)
 
発売当時135円、このカタログでも135円。
HPの記載によると大ヒット商品だったようです。
挿絵を見る限りどっしりゴージャスな感じですね。
 
この当時のタイプライター登場は、今だとiPadiPhone登場、
いえ、おそらくそれの何倍ものインパクトだったのでしょう。
 
 
そして、最後に商品券。
明治時代にもう商品券があったことに驚きましたが、
それも丸善が最初だったようです。
 
「前略~明治31年(1898)には、横浜丸屋書店と薬店で共通に使える「商品切手」を発売。
 商品券の考えが一般にも広がっていきました。」
丸善の歩み ~丸善に原点あり~より引用)
 
目録にはこのようなページが…。
 
イメージ 6
 
 
どれも、丸善さんのHPに記載されている情報なので、
新しい発見ではないのですが、
実際に古い資料と辻褄が合うと
とてもわくわくしてきます。
 
もう少し紹介したいページがあるので
続きは別の記事で。