輸入・廃番文房具の発掘メモ

古い文房具を集めています。見つけた文房具や資料を紹介しています。

アンティーク ペーパークリップ


クリップを買いました。

実はクリップもかつてはいろいろな形のものがありました。
そのことを知ってはいたのですが、
小さいものだけになかなか手に入れらませんでした。

それが偶然オークションで見かけて、
入手することができ、わが家にやってきました。

イメージ 1

一見、そんなにインパクトがないと思いますが
実はかなり珍しいものが多数含まれています。

そして、出品者の方が
それぞれのクリップの名前を書き添えてくれていました!

イメージ 2

出品者の方からは事前にこんなメッセージが。

They are clipped onto a sheet of cardboard. 
Next to each clip I have written the name of the clip.
 Some are hard to tell apart, so don't lose the list.”

「カードボードにクリップの名前を書きました。
見分けがつきづらいものもあるので
このリストをなくさないでくださいね」

はい!なくさないように気を付けます。
そして万が一の為に
ブログに残しておかなければと
今この記事を書いています。

クリップの形が分かるように、
一つ一つはずして、名前の近くに置きます。

イメージ 3

 
わかるように、名前を記載していきましょう。
また、いつも参考にしている「Early Office Musium」に
これらのクリップの発売開始の年が表示されているので
それも一緒に記載しておきます。

イメージ 4


左から
clipiola、
kurly klip(1939)、
Nifty(1936)

確かにこの辺は見分けがつかないですね。


イメージ 5

上から
Perfected Gem(1934)、
Modern varietion of perfected Gem、
Gem(1892)、
Impoved Gem with Lip(1903)

この辺りは今でもある定番ですね。

ちなみに最後の「~with Lip」は端が少し持ち上がっていて
紙を挟みやすいタイプです。

イメージ 6

 

イメージ 7

上から
Non skid gem(1927)、
Collette(1921)

滑り止めのギザギザがついているタイプも
現在もありますが、日本では大きいサイズのものが殆ど。
これは一般的なゼムクリップと変わらない小さいサイズです。

イメージ 8


この辺から面白い形が出てきます。
もともとこのあたりが欲しくて入手したのですが、
全部に対してこんな説明を付けてもらえるとは思いませんでした。

上から
Banjo(1903)、
EZEON(1918)、
Owl(1905)
EZEONはメーカーの名前だと思います。
Owlはフクロウの顔に似ているのでこの名前です。

イメージ 9

上から
Perfection(1898)、
Weis(1903)、
Common Sense(1904)

クリップの名前がCommon Sense(常識)というのも
なかなかかっこいいではないですか。

イメージ 10

左から
Niagara(1899)、
mproved Niagara(1908)

Improvedは「改良版」。
どうやらImprovedは最初に出たバージョンから
先端に丸いガードが付くパターンが多いようです。

イメージ 11

Rapid
何でクリップ一つ一つの名前が
こんなにカッコいいんでしょうね。

「ナイアガラ」にしても、そんなダイナミックな名前をクリップにつけようという
センスが素敵です。

イメージ 12


これは少しタイプが違いますね。

Glide On(1950)、
Vise(1918)、
Eureka(1894)

左から
Glide On → 滑る
Vise → 万力
Eureka → ユリイカ(見つける)

だと思います。

ViseとEurekaにはこんな文字が刻まれています。

イメージ 13

PAT.MAY11,09 → 発売は1918年のようですがパテントは1909年だったのでしょうか。

Eurekaの方は
イメージ 14

PAT.JAN30,04とあります。
こちらは発売が1894~なのでパテントが1904なのかもしれませんね。

イメージ 15

最後です。
上から
Fay(1896)、
Ring(1903)、
Wing(1915)

リングは少し前に見付けて持っているのですが
Wing、これ欲しかったんですよね。
羽というよりメガネと鼻みたいに見えますが。


ということで、今回入手したのは以上です。

このほかにもまだまだ種類があるので
どうせなら一通りそろえたいですね。

種類が増えたらまたご紹介します。

今回、大変珍しいクリップを一度に、それも名前付きで
入手することができたのは
本当にラッキーだったと思います。

なぜこの貴重なクリップが出品されたのかはわかりませんが
これもなにかのご縁。

名前を書いていただいたカードとともに
大事にしたいと思います。

イメージ 16