ほまれチョークと日本理化学工業「キットパス」
ご連絡をいただきました。そしてキットパスのサイトにも掲載していただきましたので
合わせてごらんください。 https://www.facebook.com/kitpas2005 2/23追記***
の続きです。
展示はいよいよ明日からになりました。
殆ど在廊できず、展示品についての説明ができないので、
期間中は展示品の補足説明になるような記事をUPしたいと思います。
そして、展示品の中から記事にするものを選んでいた際にちょっとした発見が。
ネタはこれ。
ほまれチョークとキットパス。
まったく違う時期に購入した2つのチョークというかパステルというか。
(要するにカスカスした粉っぽい物体です)
今回の展示で、たまたま2つ一緒に手に取って開けてみる機会がありました。
あれ、中身が酷似している。
両方とも細いチョークのような感じで、色が淡いオレンジと紫がかったブルー。
本数も3本づつで、横並びに配置。
あら不思議、なぜかしら?と裏の説明をよく見ると
ともに「陸軍」の文字が見えます。
どうやら軍隊御用達のチョークで、
地図に印をつけるのに使ったようです。
箱の形も携帯して使うために厚みを抑え、
折れてカラカラ動かないように軸を深くさしこむタイプ、
だったのかもしれません。
====ここから追記====
調べ方が甘いですね、すみません。
補足情報を追記します。
まず、キットパスの取扱店である「河原商店」
住所が市ヶ谷本村町です。
この住所は → コチラ
はい。現防衛省のすぐ近く。
陸軍がずっとあったところです。
これはどう考えてもばりばり陸軍御用達ですね。
そして、ほまれチョークですがメーカーの部武揚堂書店は
現在も営業している会社さんで、明治創業の軍用の教育図書を出版していたそうです。
→ HPこちら
沿革を見ると、昭和12年に会社名を「株式会社武揚堂に変更」とあります。
手持ちのチョークが、「武揚堂書店」となっているので、
昭和12年までの商品かと。
そうなると、内容が酷似しているキットパスもその頃のものだと思いますが、
理化学工業さんの創業がその頃なので
おそらく創業間もないころの製品かと。
おもしろいですね。
こんど武揚堂さんにも、このチョークについて
聞いてみたいと思います。
おまけに本社が展示をするモリイチさんから目と鼻の先にあります。
見に来てくれたらうれしいな。
====追記ココマデ======
今回展示品を選ぶ際に、本当に偶然一緒に手に取りましたが
そうでもなければずっと気づかないままでした。
そして、もう一つ発見が。
実はこのキットパスについて、過去にブログにアップしたかがわからなくなり、
GOOGLEで検索して確認するという間抜けなことをしまして。
古いものは商品名やメーカー名で検索すると
割と自分のブログが上の方に出てきたりするものですから。。。(笑)
そして「キットパス」と検索してみたら、
あれ、たくさん結果が出てくる!
見てみると、
今もありましたキットパス!
会社も同じです。
そういえば、私も知ってます、この商品。
世界堂とかで、売っているのをよく見かけていました。
なんだ、ずっとあったんだ!
もっとも製品として近いのはキットパスよりダストレスチョークだと思いますが、
ずっとあったということにワクワクします。
で、「ずっと」とはいつからだ?
日本理化学工業さんの沿革を確認。
会社は昭和12年で
そのあと昭和28年に「衛生無害のチョークとして文部省あっせん品に指定される」とあります。
昭和28年以前でしょうね、軍隊で使われていたとしたら。
うーん、それ以上は手がかりしですね。
ということで、具体的な年代は不明です。
そこでもう一つ気づいたのが、
「ほまれチョーク」も鉛中毒にならない製品であることを
謳っています。
このような色のある文具は、体に無害な物を使って
色を出すことが長年課題だったのでしょうね。
何はともあれ、キットパスも理化学工業さんの
創成期からあった商品のようです。
展示準備をしているといろいろ出て来るものですね。
我ながら興味深いです。
●23日からの「大正・昭和アンティーク文具展」ですが
沢山の方に来ていただけるかな、
楽しんでいただけるかなとドキドキです。
●なお、25日(水)は、通常18時までの営業時間が20時まで延長になりますので
展示もモリイチさんのお店も見ていただくことができます。
平日日中に来るのは難しい方は
是非25日をご利用ください。
なお、25日は19:00~19:30で
文具王 高畑さんとトークショーを行います。
無料ですので、お時間ある方はお立ち寄りくださいね。
(会場はだいたい20名位着席できます)
よろしくお願い致します!